
化学って一人では勉強できないの?



文系選択だけど化学が必要になった。どうしよう,,,
化学を独学で勉強する方の中には、どのような勉強法で勉強すればよいのか、どんな参考書を使えばよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか?
そもそも化学を独学で勉強することはできるのか疑問に思う方もいると思います。
そこでこの記事では独学で化学を勉強する方法やおすすめの参考書を紹介します!
- 化学の特徴と勉強のポイント
- 参考書の選び方とおすすめの参考書
- 学習する際の注意点
- センター試験化学9割以上
- 九州大学医学部合格
- 化学は図と絵!
化学の定期テスト対策に困ったら、こちらの記事を参考にしてみてください!


化学の独学は可能!


結論から言うと化学の独学は可能です。
ただし、独学で高得点を狙うなら適切な参考書や勉強法を理解しておかないといけないので本記事で紹介します。
化学の科目の特徴


化学の分野は大きく分けて理論、無機、有機の3つです。
この3つで勉強のポイントはかなり違ってきます。
それぞれの分野の特徴を大まかに捉えておくことで自分の勉強スケジュールを立てていきましょう。
理論化学:徹底的に基本を押さえる
理論の内容はとてもバラエティに富んでいます。
酸化還元、電池、化学平衡、etc. 計算要素が非常に多いのがこの分野です。
これらを解くためには、問題の基本的な流れを抑えていく必要があります。
一見、色んな問題があり、色んな計算パターンがありそうですが、理論の問題に必要な知識、解く際の流れ、計算方法は実はどれもあまり変わりません。
他に注意しておいてほしいのは、この分野は化学の序盤で習うことです。
受験期には後から習う無機有機で精一杯で理論の復習に手が回らなくなる可能性が高いです。
そのため、無機有機を習い始めてもこまめに復習することが大切です。
無機分野:確実な暗記をする
無機は他に比べて暗記が大きなウェイトを占める分野です。
暗記が苦手な受験生はこの分野を嫌いになってしまいがちです。



私は語呂合わせで覚えていました。
無機の暗記の仕方は本当に人によるので、そこは後述の勉強法を参考にしてください。
覚える内容もかなり膨大なので、まだ受験まで時間があると思っていると足元を確実にすくわれます。
有機分野:問題の本質をつかむ
有機は計算力、知識両方が問われる分野になります。
理論よりは覚えることが多いし、無機よりは計算要素が強いといった感じです。
しかし、安心してください。
やればやるほど伸びるのが有機の特徴です。
問題の根底にある反応自体は基礎から応用まで同じです。
では、基礎と応用で何が違うかというと、実験で起こす反応の多さにあると筆者は思います。
応用問題は「〇〇の条件下で△△した後、さらに××したあと、さらに、、、」と混乱させてきます。



この条件下で起こるってことはあの反応が起きてるんだ!
ややこしい問題で本質に気づけるかどうかは解いた問題の量、経験に比例します。
この分野は化学の最後の最後に習います。
この分野にいかに時間をかけられるかどうかは理論、無機がどれだけ仕上がってるかにかかっています。
ぜひ、有機に時間をかけたいことも考慮して勉強スケジュールを組んでみてください。
参考書の選び方


参考書を選ぶ場合は、インターネット上でのおすすめやコメントだけで決めるのではなく、実際に書店で手にとって決める事をおすすめします。
選ぶ時には、自分の知識、目指すレベルや得点、受験に必要なレベルをしっかりと考えて選ぶ必要があります。
ここではそのポイントを少し詳しく説明します。
自分の知識量によって選ぶ
化学を0から勉強し始めるという人には、詳しいことが書かれた参考書は使いにくいと思います。
始めから100%の事を理解する必要はないので、まずは図や絵が多く使われた参考書を使って基本的なことをしっかりと理解していくと、その後の問題演習がスムーズにできます。
化学を少し勉強したことがある人や、簡単な部分はわかるけれど問題演習になると解けない、という人は、少し多めに問題が載っている参考書がおすすめです。
目指すレベル、受験に必要なレベルによって選ぶ
化学が受験で必要だとしてもその程度は人によって異なります。
定期試験の勉強を行いたいのか、共通テストのみで必要なのか、二次試験でどの程度の点数を目指すのか、によっても参考書を使い分けなければいけません。
スタートのレベルが同じであっても、高得点を目指す場合は、やさしい参考書で勉強した後に、またはそれと併用して、応用問題まで網羅されている問題集を使う必要があります。
参考書に練習問題として書かれている問題の難易度も比較して選んでみると良いでしょう。
実際に手に取って選ぶ
必ず書店で実際に開いて中を見て、自分で比較して参考書を選んでください。
どんなに良い内容の参考書であっても、それらを比較して、なんとなくこれが見やすい、わかりやすそう、といった感覚が最も大切です。
その一冊を使い込んで勉強するためには、自分の勉強のやる気をあげてくれる参考書を選ぶこともとても重要なことなのです。
おすすめの参考書ルート


上記のように参考書の選び方は多数あります。
ここではより具体的にどの参考書を使えばよいのかを説明していきます。
おすすめの参考書ルートは以下の通りです。
やさしい高校化学 シリーズ
岸の化学をはじめからていねいに シリーズ
鎌田の理論化学の講義 シリーズ
セミナー化学
化学の新研究
化学の良問問題集
実戦物理重要問題集
化学の新演習
それではひとつづつ解説していきます!
おすすめ参考書(入門編)
ページ数 | 372ページ |
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レベル | 基礎 |
用途 | 授業の予習・復習、定期考査 |
こんな人におすすめ | 化学を学び始める人 |
ページ数 | 336ページ |
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レベル | 基礎 |
用途 | 授業の予習・復習、定期考査 |
こんな人におすすめ | 化学を学び始める人 |
初学者向けにおすすめしたい参考書は「やさしい高校化学 シリーズ」「岸の化学をはじめからていねいに シリーズ」です
どちらも内容はしっかりとしていますが、図や絵での解説も多く、化学のイメージが湧きやすい参考書です。
色も見やすいことがポイントです。
問題数は少ないので、演習量を増やしたい人は別の問題集を併用する事をおすすめします。
おすすめ参考書(標準編)
ページ数 | 328ページ |
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レベル | 基礎〜標準 |
用途 | 定期考査、模試、共通テスト |
こんな人におすすめ | 応用力を身に着けたい人 |
ページ数 | 256ページ |
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レベル | 基礎〜応用 |
用途 | 定期考査、模試、共通テスト、二次試験 |
こんな人におすすめ | 基礎は定着していて問題をどんどんどき進めたい人 |
「鎌田の理論化学の講義 シリーズ」「セミナー化学」は本格的に化学を学ぶ人におすすめです。
受験で問われることがわかりやすく整理されているので効率よく勉強を進められます。
問題集は問題の数が多く、基本問題から応用問題まで多くの種類が網羅されているものをおすすめします。
「セミナー化学」は各分野の発展問題までを目安に進めると良いでしょう。
おすすめ参考書(応用編)
ページ数 | 832ページ |
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レベル | 標準〜応用 |
用途 | 模試、共通テスト、二次試験など |
こんな人におすすめ | 化学が比較的得意な人 基礎は定着していて問題をどんどんどき進めたい人 |
ページ数 | 232ページ |
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レベル | 標準〜応用 |
用途 | 模試、共通テスト、二次試験など |
こんな人におすすめ | ・数学が比較的得意な人 ・大学受験に向けて応用力をつけたい人 |
次におすすめするのは「化学の新研究」「化学の良問問題集」です。
化学で高得点を目指す場合でも、図や絵などでイメージを持ちながら勉強することはとても重要です。
さらにより深いところまで知識をつけたいという場合は、「化学の新研究」を参考にしてみてください。
全てを理解しようとするとオーバーワークになることが多いので、問題演習を通して調べたいことが出てきた場合に辞書のように使うこともおすすめします。
また、問題演習は「化学の良問問題集」で基礎から発展まで演習可能です。
もう少し二次試験に近い問題を解きたい場合は、次におすすめする問題集で演習を重ねると良いでしょう。
おすすめ参考書(実践編)
ページ数 | 160ページ |
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レベル | 標準~応用 |
用途 | 模試、共通テスト、二次試験など |
こんな人におすすめ | ・受験対策をしたい人 ・基礎は定着していて問題をどんどんどき進めたい人 |
ページ数 | 194ページ |
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レベル | 応用 |
用途 | 模試、共通テスト、二次試験など |
こんな人におすすめ | ・化学を得点源にしたい人 ・難関大を志望する人 |
「実戦物理重要問題集」は難関大志望者には鉄板の問題集です。
「化学の新演習」は「化学の新研究」と同じシリーズの問題集です。
問題ごとにレベルも記載されているので、自分が目指す大学の難易度などを参考に、どのレベルまで解くべきかを見極めながら演習できると効果的に使えるでしょう。
化学の独学勉強法


化学は、基礎知識の理解、暗記、演習の全てが点数に直結する科目です。
独学ではまず基礎知識の理解がとても重要なので、次のポイントを参考にしてみてください。
基礎知識を理解する
上述したように化学は、理論分野、無機分野、有機分野に分かれています。
特に基礎知識の理解が必要となるのが、理論分野です。
理論分野の初めでは、まず物質の構造から化学式、物質の単位変換など、化学のどの分野でも必須となる知識を学びます。
中和反応や酸化還元反応などがよく難しいとされますが、そもそも基本である化学反応式やモル計算がしっかりと理解できていない人が多いです。
これから化学の勉強を始める人は、始めの部分を特にしっかりと理解するようにしましょう。
暗記をする
化学では知識の理解が重要と書きましたが、暗記も絶対に忘れてはいけません。
元素記号や原子番号はもちろん、物質の性質など、特に無機分野と有機分野では覚えておかなければ解けない問題も沢山あります!
理系科目であり計算問題が多い印象が強いため、暗記を後回しにする人が多いですが、参考書を参考に、覚えるべきものと理解することの区別をつけながら勉強していきましょう。
問題演習を繰り返す
どの分野においても、ある程度の理解と暗記ができてきたら、問題演習を繰り返すことが重要です。
始めから難しい問題を解く必要はありません。
しかし、問題を解くことで初めて、暗記項目の確認や計算練習、知識のアウトプットを行うことができ、自分の得意分野や苦手分野もわかることができるため、問題演習はとても重要です。
学習の際の注意


初めにも書いたように、化学は①基礎知識の理解②暗記③問題演習の全てが重要です。
暗記を疎かにして問題演習ばかり行うと、解答を見て、「覚えた」「わかった」と勘違いしたまま先に進んでしまうことも多いです。
3つのポイントが偏りなく行えているかどうかを時々確認しながら勉強しましょう。
さらに細かな注意点として、以下に気をつけながら勉強してみてください。
図や式を省略せずに書く
化学の問題を解く上で、行われている実験の略図や化学式を書いて考えることはとても重要な事です。
頭の中でできるからと省略してしまうと、自分のミスに気づくことができず不正解が多い、応用問題になるとどこから手をつけていいか分からない、という状態になり、化学が苦手、という認識になりかねません。
図や式は慣れると短時間で書くことができます。練習問題の時から書く癖をつけておくことがおすすめです。
分野ごとのつながりを忘れない



分野をまたぐ応用問題になると全くわからない…。
このような悩みを持つ人はいませんか?
分野が細かく分かれているため勉強しやすい反面、分野どうしの繋がりが見えなければこのような悩みに陥りやすいのです。
例えば、中和や酸化還元の式は、理論分野の始めに勉強すると周期表、物質やイオンなどの性質、の範囲で理解することができ、無機分野では暗記事項と関連づけて覚えることができます。
どのように繋がっているのかを自分で見つけるのは難しいかもしれませんが、参考書や問題集の解説を参考に、意識しながら勉強していきましょう。
Q&A


ここでは化学の独学に関するQ&Aをご紹介します。
まとめ


最後化学の独学勉強法をまとめます。
- 化学は独学でも勉強できる!
- 化学は理論、無機、有機の分野に分かれている
- 参考書は自分のレベルや他との比較で選ぼう
- 勉強は理解、暗記、演習の全てが大事
- 図や式を省略せずに書こう
- イメージをつけながら勉強するのが大切!
化学を一から勉強するのは大変ですが、決して不可能ではありません。
めげることなく頑張りましょう。
皆さんの努力を心から応援しています!