
推薦入試ってどんなメリット・デメリットがあるのかな?



推薦を受けるには、どんな準備が必要なのかな?
みなさんは推薦入試について、どこまでご存知でしょうか。
推薦入試について理解を深めると、受験の可能性を大きく広げることにつながります。
本記事で推薦入試について正しく理解して、ご自身の受験対策に活用してみてください。
- 推薦入試の概要
- 推薦入試のメリット・デメリット
- 推薦入試の対策方法
- 県立高校に推薦合格
- 九州工業大学 AO推薦合格
推薦入試を理解して、自分に向いている入試形態かどうかを確認しよう!
推薦入試について


まずは推薦入試の特徴について確認していきましょう。
推薦入試とは?
大学入試には大きく分けて「一般選抜」と「学校推薦型選抜(推薦入試)」の2つの入試タイプがあります。
一般選抜は恐らく皆さんが「大学入試」と聞いてイメージする受験方法でしょう。
簡単に言えば、英語や数学などのテストを受けて合否を判定する方式ですね。
一般入試では手が届かないかもしれない大学でも、推薦入試を利用することでチャンスが巡ってくるかもしれません。
また、「総合型選抜」と呼ばれる第三の選抜方式を実施する大学も増えてきています。
推薦入試は3種類に分けられる
皆さんが一般的に思い浮かべる「推薦入試」とは「学校推薦型選抜」のことです。
学校推薦型選抜は大きく分けて以下の2つの選考方法に分けられます。
- 公募制推薦
- 指定校推薦
2021年度から、従来は「公募推薦・指定校推薦」と呼ばれていたものが「学校推薦型選抜」と呼ばれています。
これらの学校推薦型選抜に加えて、総合型選抜(AO入試)と呼ばれる第三の選抜方式も存在します。
本記事では便宜上、学校推薦型選抜と総合型選抜をまとめて推薦入試と呼ぶこととします。
公募推薦
これが一般的に皆さんから「推薦入試」と呼ばれる選抜方式です。
公募推薦とは、学力に加えて部活動や課外活動なども重視した入試制度のことです。
受験項目として小論文や面接、集団討論などが実施されます。
学業成績だけでなく、「スポーツ推薦」「文化活動推薦」「有資格者推薦」などもあり、多種多様な選抜方法で才能ある学生を選抜します。
最近では、共通テスト併用型と共通テストなし型の両方があります。
受験項目は学校によって様々ですので、気になる大学があれば受験項目は必ずチェックしておきましょう。
また、あまりイメージがないかもしれませんが、私立大学だけでなく、多くの国公立大学でも学校推薦型選抜を実施しています。
私立大学よりは募集人員が少なく、選抜基準も厳しいことが少なくないですが、知っておいて損はないでしょう。
指定校推薦
こちらは皆さんがよく「指定校」と呼んでいる選抜方法ですね。
指定校推薦とは、「大学・短大・専門学校」などが「高校や教育機関」に推薦枠を与える推薦入試です。
つまり、公募推薦の「高校と大学が手を結んでいる版」といったようなイメージです。
ですので受験項目は公募推薦とほぼ同じで、大学によっていろいろあります。
公募推薦と大きく違うのは、高校ごとに推薦できる人数が限られていることです。
指定校推薦では、大学側に「〇人推薦して下さい」と言われていたら、高校側はその人数かそれ以下の人数しか推薦できません。
そのため、志願者が多数いた場合は学校内で選考が行われて指定校推薦を受けられるのかが決定します。
逆に言えば、校内選考を勝ち抜き高校から推薦を受けることができれば、公募推薦より合格する確率が大きく上がります。
合格率がかなり高いという魅力的な選抜方法ですが、人気の大学の推薦枠は校内選考が激しいのもまた事実。
そんな激戦を勝ち抜くには、高校3年生になってから本気を出していてはとても間に合いません。
学校によって選考方法に差異はありますが、基本的には高校3年間の合計の評定で競うことになります。
1、2年生の間は遊んでばかりで評定はボロボロ…。
そんな状態では人気校の推薦枠を勝ち取るなど夢のまた夢です。
指定校推薦で受験することを考えている人は、毎回の提出物や定期テスト対策を怠らないようにしましょう。
総合型選抜(AO入試)
総合型選抜とは、高校の校長先生ではなく「自分自身」で大学などに自分を推薦するという入試です。
以前はAO入試と呼ばれていた選抜方法ですね。
総合型選抜では学業成績よりも受験生の個性や長所、その大学で学びたいという意欲が重視されます。
受験項目は様々ですが、志望理由書や面接、口頭試問などの他に、実際に講義を聞いてレポートを作成することもあります。
「どうしてもその大学で学びたい!」という強い意志がある学生さんにおすすめの入試方法です。
一般的に、総合型選抜は他の選抜方法よりも出願時期が早いのも特徴です。
手遅れになってしまわないように、出願時期などの選抜スケジュールは早めに確認しておきましょう。
推薦入試のメリット


ここまで推薦入試の特徴について確認をしてきました。
ここからは推薦入試を受けるメリットについて考えていきましょう。
メリット①:合格するチャンスが増える
当然のことですが、受験する機会が増える分、合格する可能性は高まります。
仮に推薦入試で不合格となってしまっても、次は一般入試を受けることができます。
単純にチャンスが1回増えるというのが、推薦入試を受ける大きなメリットの1つです。
メリット②:校外活動などの結果を受験に活かせる
学業面以外の頑張りが受験に活かせるというのはとても大きいことです。
自分の好きなことに打ち込んだ結果が評価され、それが大学進学にもつながるとなれば安心もできますよね。
もちろん学業面での成績もある程度は必要ですが、部活動や課外活動などに力を入れている人には強い味方となってくれる入試制度です。
メリット③:一歩上の大学にチャレンジできる
一般入試となると、自分の実力以上の大学を受験する場合は、浪人する覚悟と環境が必要になります。
しかし、推薦入試というのは失敗しても受験が終わりというわけではないため、自身の可能性を広げるチャンスです。
現在の自分の学力よりも一歩上の大学にも積極的に挑戦することができます。
選択肢を広げるという意味でも、推薦入試を受けるメリットは大きいですね。
推薦入試のデメリット


推薦入試を受ける場合、気をつけなければいけないこともいくつか存在します。
ここでは推薦入試を受ける際のデメリットについてまとめていきます。
デメリット①:勉強の負担が増える
合格の難しい推薦入試を受けるにあたって、当然ですが一般入試の勉強もしておかないといけません。
ただでさえ勉強が大変な中、推薦入試の対策も並行して行うのはなかなか大変です。
自分にそれを並行してできる能力があるのかどうかを考えないといけません。
推薦入試で合格すると高を括っていた結果、不合格になって慌てて一般入試の勉強を始める…。
なんてことにはならないように注意が必要です。
デメリット②:強靭な精神力が必要
「推薦入試なんて落ちて当然!受験のチャンスを1つ増やすだけだ!」というメンタルが非常に重要になります。
推薦入試に希望を見出すことは悪いことではありません。
しかし、推薦入試一本に受験の全てを賭けてはいけません。
もし推薦入試で失敗したことが一般入試の勉強に影響を与えてしまうと、それこそ受験の失敗へとつながります。
デメリット③:基本的に併願できない
推薦入試を受験する場合、基本的には複数の大学に出願することはできません。
本命の大学一本に絞って出願しなければいけません。
集中して対策できるというメリットもありますが、一発勝負というプレッシャーとも戦う必要があります。
また、行きたい大学が明確に決まっていない方には、推薦入試はあまりおすすめできません。
推薦入試の対策としてやるべきこと


推薦入試のメリットとデメリットが分かったところで、どのように対策を進めればよいのでしょう。
ここでは大きく3ステップに分けて説明します。
情報を集める
何度も繰り返してしまいますが、受験は情報戦です。
知らなければそれだけで損になりますし、誰かが丁寧に教えてくれるわけでもありません。
志望大学がある程度固まってきたら、まずは入試制度や受験項目などを早めに調べましょう。
手遅れになってから嘆いても仕方ないので、早め早めの行動を心がけるようにしましょう。
自分を見つめ直す
入学したい大学の情報を集め終われば、次は自分について知りましょう。
自分を客観的に見て、推薦入試を受けて勝算はあるのかを自分で見極めないといけません。
考える点は大きく以下の2つです。
- 今の自分の学力はどのくらいか
- 学力以外でアピールできることがどのくらいあるか
学力以外の項目で自信がある場合は、目標大学の合格ラインに自分の学力が達していなくても、推薦入試を受けてみる価値はあると思います。
大事なことは「自分はこれを経験した」ではなく、「自分はその経験からどう成長したか、何を得たか」ということです。
ぶっちゃけ、部活動のキャプテンや生徒会長などを務めた人はごろごろいます。
今の自分のアピールポイントに過剰な自信を持たないでください。
「推薦入試のライバルは全員、自分より多くの経験した人だ」というくらいの気持ちでいることをおすすめします。
かと言って、そういう人たちを相手にして勝算がないわけではありません。
自分はその経験からどのように成長したか、何を得たかという部分をしっかりと説明できれば、合格はおのずと見えてきます。
大切なのは他のライバルについて考えることではなく、冷静に自分を見つめ直すことです。
とにかく練習を重ねる
中国の有名な兵法家である孫子はこう言いました。
現代語訳すると、「敵を知り、自分のことを知れば100回戦っても負けることはない」ということです。
みなさんはここまで、敵(志望大学)の情報を集め、自分のことを改めて知ることができました。
これで100回戦っても安心ですね。孫子のお墨付きです。
ですが、1000回に1回は負けてしまうかもしれません。
そこで最後に大事になるのが経験の差です。
特に推薦入試では面接や集団討論、小論文など慣れない選抜方法が実施されます。
残念ながら、ぶっつけ本番で対応できるようなものではありません。
学校の先生などにお願いして、対策してもらいましょう。
初めは上手くできなくても、慣れればあっという間に上達できます。
受験本番に向けて、入念な対策を行っておきましょう。
まとめ
最後に本記事のまとめを行ないます。
- 推薦入試には、「公募推薦」「指定校推薦」「AO入試」の3種類がある
- 合格のチャンスが増えたり、学力以外をアピールポイントとして使える点などがメリット
- 推薦入試一本に絞ってはいけない
- 大学の入試情報と自分の強みを知ることが大事
- あとは練習あるのみ!
推薦入試には、学力、メンタル、経験などの要素が多ければ多いほど有利にはなります。
推薦入試に有利になる条件があまり当てはまらない人は、十分な準備をして試験に望む必要があります。
高校3年生の勉強で忙しくなる時期に、ゆっくりと練習している時間なんてありません。
もし推薦入試を受けたいと思った場合、なるべく早めにその大学の対策に入りましょう。
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