【脱センス読解】誤解の多い現代文の勉強法をていねいに解説

現代文ってフィーリングで解いちゃダメなの?

点数を上げたいけど勉強のやり方が分からない…

現代文は多くの人が勉強法すら分からないまま、なんとなくフィーリングで解いてしまっている教科なのではないでしょうか。

そもそも日本語で書いているのだから勉強する必要性があるのかすら分かりませんよね。

ですが、現代文はフィーリングで解いていては点数が安定しません。

逆に言えば、正しく現代文を勉強すれば、現代文をしっかりと得意科目にすることができます。

今回は現代文を勉強する意味と方法を解説し、皆さんが現代文を得意になるための勉強法を紹介します!

本記事の要点
  • フィーリングで解くのはNG
  • 現代文に必要なのは才能ではない
  • 現代文を解くのに必要なのは「速読力」「語彙力」「要約力」
執筆者の実績
  • 共通テストで国語9割越え
  • 京大法学部に現役合格
本記事でいちばん伝えたいこと

何度も何度も繰り返し問題を解こう!

目次

現代文という科目の特徴

現代文には次の2つの特徴があります。

  • 勉強がしにくい
  • フィーリングでもある程度解ける

それぞれ詳しく解説していきます。

勉強がしにくい

現代文は、数学や英語、もしくは古文・漢文よりも勉強がしにくい教科ではないでしょうか。

なぜなら、現代文には公式や単語、文法などの覚えれば確実に点が上がる要素があまりないからです

覚えるとすればせいぜい漢字くらいです。

そのため、点数を上げるためにどんな勉強をすればいいのかが本当に難しいですよね。

現代文の点数を上げたい!

と思っても、具体的に何をすればいいのかが分からない。

そうした背景から、なかなか現代文の成績が上がらない人も多いのです。

フィーリングでもある程度解ける

現代文を解くうえで1番厄介な現象が「フィーリングでもある程度解ける」ことです。

現代文という科目は、要は私たちが普段使っている”日本語”を文章に書き起こしたものです。

なので、現代文が苦手な人もときどきは「あれ?これは分かるぞ!」という風に理解できちゃうこともあるわけです。

しかし、これが本当に厄介で、このフィーリングで解く手法は言い換えると「運頼み」なのです。

そのため、フィーリングばかりを頼りにしていると模試や試験本番で安定して点数を取ることが難しくなってしまいます。

現代文の勉強法

では、現代文の力を着実につけていくために、どのような勉強をすれば良いのでしょうか。

ここからは、具体的な勉強の手順を4ステップでご紹介していきます。

STEP1:短い文を繰り返し読む

まずは速読の練習です。

速読の練習で大事なのは大きく2つです。

  1. 読むスピードを上げること
  2. 理解するスピードを上げること

これらは簡単そうに聞こえますが、実はとても地味な訓練が必要です。

まずは短い文章を10回から20回ほど繰り返し読んでみましょう。

この訓練は文章を1度読んだだけでは理解できない人にとても効果的な方法です!

同じ文章を何度も読むことで、1度目や2度目では見落としていたことや勘違いしていたこと、よく分からなかったことが段々分かっていきます!

何度読んでも分からない人は、文中の語句の意味や前後の文章とのつながりを確認してみましょう。

STEP2:要約の練習をする

次に、理解した文章を要約してみましょう。

実は要約とはただまとめる行為のことを指しているわけではありません

文章の内容の中でも、大事なところとそうでないところを正しく見分けた上で、どこをどのくらい省略するのか考えければなりません。

これもひたすら何度も訓練することが必要です。

また、要約したものを学校の先生などに添削してもらうと良いでしょう

そうすることで、何が悪かったのか、逆に何をできたのが良かったのかが分かり、次の訓練に活かすことができます。

STEP3:選択式の練習問題を解く

次は問題集などでひたすら練習問題を解いてみましょう。

現代文の問題は選択式と記述式の2つがありますが、まずは選択式の問題で練習を積みましょう。

ここで必要なのは量(とにかく数をこなすこと)です。

現代文の問題にあるパターンを把握できるようにするためには、まず問題に慣れる必要があるからです。

パターン・・・「”つまり“という言葉があれば、その後に続く文章はとても大事」というように、『この場合は〇〇であることが多い』という傾向や特徴のこと。

これらは参考書を読めば知ることができますが、実際に使えるようになるにはたくさん問題を解かなければなりません。

なので、できるだけ多くの問題に触れることが必要なのです。

STEP4:記述式の練習問題を解く

現代文の試験で1番の難所といえば、「記述式問題」でしょう。

記述式の問題では、以下の3つの力が主に問われます。

  • キーワードを「探す力」
  • 問題の意図を「理解する力」
  • 制限字数内に「まとめる力」

記述式の問題では文章の要約の訓練とは違い、記述式問題ではキーワードがとても遠いところ、下手すると数段落前などに書いてあることもあります。

そういった、キーワードを探す力が必要です。

また、そもそも問題の意図は何なのかということを理解する力も必要です。

例えば、頑張って文章からキーワードを拾いだし、やっとの事で記述の答案が完成したとしても、そもそも問題が求めていることと違うことが書いてあればその答案に点数はありません。

そして最後に、文章をまとめる力が試されます。

文章の大事なところを正確に見抜き、制限字数内に要約するという行為はほとんどの学生が苦手としていることでしょう。

このように、記述式では留意しなければいけないことは多くあり、正直負担は大きいと感じると思います。

つまり、記述式問題は今までのSTEP1~STEP3までで培った力で攻略する、最後の砦なのです。

しかし、何度も練習すれば決して上達しないわけではありません!

地道に練習問題を解き、模範解答とのズレを確認して少しずつ模範解答に近い解答が作成できるように練習しましょう。

現代文が苦手な人が陥る誤解

ここからは、現代文が苦手な人はなぜ点数が取れないのかについて解説します。

自分の言葉で書こうとする

現代文が苦手な人は、特に記述式問題を解く時に何を書けばいいか分からないという人が大半です。

実は記述式問題では自分で新たに言葉を作る必要はなく、ほとんどの場合は文章の中から借りてくるかたちになります。

例えば、「Aとはなにか説明せよ」という問題では、よくよく文章を見渡してみるとAについての定義や説明が与えられています。

文章をよく見てみるとヒントが隠されているものなのです。

そのため、記述式の問題に遭遇した際は、回答を自分の言葉で作ろうとするのではなく、文章中から使用できる箇所を見つけることが大切です。

現代文の成績は「才能で決まる」という考え方

現代文が苦手な人の中には、「自分には才能がないから」と言って半ば諦めている人がいます。

しかし、そんなことは絶対にありません。

確かに、文章がスラスラ理解できる人もいるのは事実ですが、そんな差など微々たるものです。

筆者も模試で国語の偏差値で29(点数ではなく偏差値)を取ったことがあります…。

しかし、決して諦めずに訓練を積めば覆せないことなどありません。

他の科目と同じように、基本を理解してコツコツ練習を積み重ねること

才能などでは決してなく、これこそが現代文を得意にするために大切なことです。

現代文の点数UPに必要な力

ここからは少し見方を変えて、現代文に必要な力を解説します。

速読力

現代文の問題は非常に長く、そして複雑です。

ずっと読んでいると、日本語のはずなのに段々と外国語の様に感じてきます。

だからこそ、現代文を解くには「速読力」が必要なのです。

この速読力とは「ただ速く読む力」ではなく、「理解するスピードを限りなく速くすることでどんどんと読み進められる力」のことです。

この力を鍛えれば、複雑な評論文を何回も読み直すことなくスラスラと理解し、1発で問題を解くことができるようになります。

語彙力

難しい評論文や昭和の文豪の小説などでは小難しい言葉がふんだんに使われています。

たとえば「僥倖」「胡乱」「邂逅」などは難しいですが頻繁に登場します。

言葉の意味を知らなければ、いくら速く読めるようになったところで一向に理解は進みません。

そのため、現代文の点数を上げるためには漢字を含めた豊富な語い力が必要不可欠です。

また、漢字には要注意です。

ただの語いとは違い、漢字は覚えているか覚えていないかだけで点数が大きく左右されます

受験の本番ともなるとたった1点の勝負ですから、漢字や言葉の意味がわからないが故の失点はできる限りなくすようにしましょう。

クイズ:【現代文頻出熟語】

突然ですがここでクイズです!

先ほど登場したこれらの熟語、皆さんはいくつ意味が分かりましたか?

もし意味が分からない熟語があれば、せっかくの機会なので、今日覚えてしまいましょう。

要約力

先ほどから述べているように、現代文のテストで用いられる本文は非常に長いことが多いです。

そのため、文章の後半を読んでいる頃にはもう前半の内容が思い出せなくなっていることも多々あります。

しかし、「その度に前半に立ち戻って読み直す」なんてことをしていては時間が足りませんよね。

そんなときに大切なのが要約力です。

文章の要約をプリントの余白に少し書いておくだけで、後で内容を忘れてもそれを見ればすぐに思い出すことができます。

文章の重要な箇所を素早く捉え、短くまとめる能力。

現代文の問題を時間内に解ききるためには必須の力です!

現代文の勉強におすすめの参考書

ここからは、現代文の勉強におすすめの参考書を紹介します。

こちらの記事でもおすすめの参考書を紹介していますので、あわせてご覧ください。

現代文と格闘する

ページ数342ページ
出版日2016/6/1
レベル標準~応用
こんな人におすすめ現代文の解き方が分からない人

現代文と格闘する」は現代文の参考書のロングセラーです。

こちらは河合塾が出版していて、非常に人気の高い参考書です。

この参考書では、現代文に必要な知識やテクニックを練習問題を通して学習できます。

ただ、かなりレベルの高い内容となっており、ページ数も多いため現代文が苦手な人にとってはすこしハードルが高いかもしれません。

しかし、この1冊をやりきったあとにはそれまでとは見違えるほどの読解力を身につけられることでしょう。

まとめ

本記事では現代文の勉強法を解説してきました。

最後に本記事の内容をまとめておきましょう。

  • フィーリングで解くのはNG
  • 現代文に必要なのは才能ではない
  • 現代文に必要なのは速読力、要約力、語彙力

一見すると勉強があまり必要なさそうな現代文。

それゆえに、具体的な勉強法も分かりづらいものです。

この記事を読んだ皆さんは、現代文の勉強法を理解できたはずです!

明日からコツコツ、現代文に必要な力を磨いていきましょう。

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勉強に集中できなくて困っているという方は、こちらもぜひ活用してみてください!

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この記事を書いた人

ベストプラン講師。偏差値55の高校に通うも、京都大学法学部にE判定から逆転現役合格。

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