【完全版】おすすめの日本史勉強法|受験対策のやり方を徹底解説!

日本史の受験対策って何をすればいいの?

論述問題の対策法が知りたいなぁ

暗記量が多いことから「暗記科目」と呼ばれることも多いのが日本史という教科です。

ですが、知識を暗記してもなかなか点数が伸びずに困っている学生さんも多いのではないでしょうか。

それもそのはず、日本史の大学入試ではただ知識を覚えただけでは太刀打ちできません。

暗記を重視した誤った勉強法では、大学受験を乗り越えることは難しいでしょう。

そこで今回は、

  • 日本史の受験勉強を頑張っているのになかなか点数が伸びない方
  • どんな勉強をすれば良いのか分からない方

に向けて、日本史の大学受験対策について解説していきます。

また、大学入試で良く出題される問題形式を攻略するコツもご紹介します。

この記事を最後まで読んで、日本史の受験勉強の不安を解消しましょう!

本記事で分かること
  • 日本史のおすすめ勉強法は「教科書の熟読
  • インプットよりもアウトプットを重視しよう
  • 大学入試でよく出る問題形式の攻略法
  • これは避けたいNG勉強法
  • おすすめの日本史参考書5選
執筆者の実績
  • センター試験日本史9割
  • 一橋大学の日本史過去問を10年分演習済み
本記事でいちばん伝えたいこと

インプット重視の勉強からアウトプット中心の勉強に切り替えよう!

日本史の定期テスト対策勉強法も解説しています。

あわせてご覧ください。

目次

日本史のおすすめ勉強法

早速ですが、日本史のおすすめ勉強法を解説していきます。

日本史の勉強の基本の流れは、下記のとおりです。

STEP
教科書・参考書で流れを理解
STEP
問題を解いて知識をアウトプット
STEP
間違えた問題を復習

教科書・参考書を読んで日本史の基礎を身に着け、問題演習で応用力を鍛え、間違えた問題を復習することで自分の苦手を克服していきましょう。

それでは詳しく解説していきます。

教科書・参考書で流れを理解

STEP
教科書・参考書で流れを理解
STEP
問題を解いて知識をアウトプット
STEP
間違えた問題を復習

なにはともあれ、日本史の基本は「流れの理解」です。

流れの理解なくして日本史なし。

千里の道も流れの理解から。

…冗談はさておき、日本史の勉強は流れを理解することから始めましょう。

大学入試対策でも「流れの理解」が大事であることに変わりはありません。

教科書を読むことで流れを理解していきます。

細かい単語の暗記は後回しで構いませんので、物語を読むかのように誰が登場し、どんな事件が起きたのかを辿っていきましょう。

とりあえず3周は教科書を通読してみてください。

そのときに大事にしてほしいことを一つだけお伝えします。

それは、因果関係を意識することです。

「なぜ」そうなって、その結果、「何」が起きたのか。

点と点がつながって1本の線として見えたとき、それはあなたが歴史の「流れ」を理解できたときに他ならないのです。

教科書の堅めな文章が苦手な方は、参考書を活用してみましょう。

おすすめの参考書は後ほどご紹介しますが、「実況中継」や「なぜと流れが分かる本」などがおすすめです。

問題を解いて知識をアウトプット

STEP
教科書・参考書で流れを理解
STEP
問題を解いて知識をアウトプット
STEP
間違えた問題を復習

教科書を読み、流れを理解できたら、早めに問題演習を始めましょう。

日本史はインプット中心の暗記科目と思われるかもしれませんが、実はインプットよりもアウトプットの方が大事なのです。

正確に言えば、アウトプットを伴わないインプットは無意味なのです。

日本史の入試問題では、単純に知識があれば解けるような問題はほとんど出題されません。

つまりインプットだけの勉強法では入試で高得点を取ることは難しいのです。

そこで、詰め込むだけの日本史の勉強は今日で辞めにして、問題演習中心のアウトプット型学習に切り替えていきましょう。

アウトプット中心の勉強には以下のようなメリットがあります。

  • 1対1の知識ではなく、1対Nの知識が身につく
  • 自分の知識の穴をすぐに確認できる
  • よく問われるポイントが理解できる

1対1の知識ではなく、1対Nの知識が身につく

インプット中心の学習では、知識が1対1になってしまいがちです。

1対1の知識とは、「江戸幕府の3代目将軍=徳川家光」のような知識のことです。

このような知識を積み重ねても、入試では良い点を取ることはできないとお伝えしました。

一方で、アウトプット中心の学習では、知識が1対Nになるように学習できます

1対Nの知識とは、「江戸幕府の3代目将軍徳川家光」で、「武家諸法度を改定」し「参勤交代」を始めた。在任期には「紫衣事件」が起き、「鎖国」も開始された。

上記のように、「徳川家光」というキーワードを中心に「武家諸法度改定」や「参勤交代」などのキーワードが紐づき、同時期に起きた「紫衣事件」や「鎖国」なども関連して覚えることができます。

自分の知識の穴をすぐに確認できる

また、問題を解くことで自分の知識の穴を確認することができます。

インプット中心の学習では、自分が何を覚えられていて何を覚えられていないのか判別することは難しいですよね。

ですがアウトプット中心の学習では、間違えてしまった問題=自分の知識の穴ですので、間違えた問題を復習することで効率的に勉強できます。

よく問われるポイントが理解できる

たくさんの問題を解くことで、入試問題でよく問われるポイントを理解できるのも大きなメリットです。

何度も問題を解いていると、

またこの出来事について問われてる!

というように、よく出題される出来事や人物に気付けると思います。

日本史の入試問題は、その多くが頻出問題で構成されています。

よく問われる内容を知ることで、効率的に学習をすすめることができるのです。

少し長くなってしまいましたが、結論として「アウトプット中心の勉強」を日本史の勉強では心がけるようにしましょう。

「どうしても暗記ができない!」という方はこれらの記事を読んでみてはいかがでしょうか。

間違えた問題を復習

STEP
教科書・参考書で流れを理解
STEP
問題を解いて知識をアウトプット
STEP
間違えた問題を復習

最後に間違えた問題を復習することを忘れないようにしましょう。

アウトプット中心の勉強の効果は先ほどお伝えしたとおりです。

その効果を倍増させるためにも、必ず復習をしましょう。

あくまでアウトプット中心の勉強であり、アウトプットのみの勉強になってはいけません。

間違えた問題を復習しなければいつまでも解けるようにはなりません。

復習のコツを一つお伝えすると、間違えた原因を考えるようにしてください。

間違えた原因としては、大きく「知識不足」と「ケアレスミス」が考えられます。

知識不足による間違いの場合はシンプルで、しっかり復習して知識を定着させましょう。

むしろ注意が必要なのはケアレスミスの方です。

単に落ち着いて問題を読めば解けたならいいのですが、ケアレスミスを引き起こした原因に知識不足が隠れている場合もあります。

こんな経験ありませんか?

解説を読んだときに、

あー、ここの記述はこの事件のことを言ってたのか!

うっかり気付かなかっただけだし、ケアレスミスだな!

などと判断していませんか?

その判断、危険かも。

もしかしたらそれは、気付かなかったのではなく気付けなかったのかもしれません。

知識が足りていないと、問題文の中の注目すべきポイントに気付けないことがあります。

復習の際は自分に厳しくチェックしていきましょう。

Tips:参考書をどんどん汚そう

復習の際にもう一つおすすめなのが、参考書にマーカーペンで線を引いていくことです。

ぼくが受験生の時には、間違えた問題があれば使っていた参考書にどんどん線を引いていました。

初めは参考書を汚している気がして、あまり良い気持ちではなかったのですが、後から振り返った際に自分の苦手がひと目で分かり、復習もしやすくなりました。

模試の直前には線が引かれている箇所を重点的に復習することで最終チェックもできますし、何より引いた線の数だけ自分が成長している気がして、最後には線を引くことが楽しくなっていました。

ぼくは線の色にも意味を持たせていて、紫は「間違えた問題」、緑は「正解したけど忘れていた問題」、黄色は「問題文に登場した単語・解説に書かれていた関連知識」としていました。

皆さんもぜひマイルールを作り、どんどん参考書を汚していきましょう!

日本史の問題形式別対策法

ここからは少し深堀りして、問題形式別の日本史対策法を解説していきます。

苦手な問題形式や、志望校の出題形式に合わせて参考にしてください。

正誤判定問題

まずは基本的な形式である「正誤判定問題」について解説します。

正誤判定問題は例えば下記のようなものです。

下線部a(村・町)に関連して、近世の村や町について述べた文として誤っているものを、次の①~④のうちから1つ選べ。(2022年度共通テスト 日本史B 第4問 問1)

  1. 村は、村役人を中心に本百姓によって運営された。
  2. 年貢の収納や夫役の割り当ては、村がとりまとめていた。
  3. 町は、町内に居住する人々の総意により運営された。
  4. 町人は、上・下水の管理や防火の役目も担っていた。

いかがでしょうか、正解することができたでしょうか。

正誤判定問題を解くコツは以下の3つです。

正誤判定問題のコツ
  • どこが誤りの記述になりうるか考える
  • 問題文などからヒントを探す
  • 頻出のポイントをおさえる

どこが誤りの記述になりうるか考える

1つ目のコツは「どこが誤りの記述になりうるか考える」です。

先ほどの問題で言えば、ぼくは以下の点に着目します。

  1. 村を運営したのは「村役人」や「本百姓」であったか?
  2. 年貢の収納や夫役の割り当ては「」が行っていたか?
  3. 町は居住する人の「総意」で運営されていたか?
  4. 町人は「上・下水道の管理」や「防火」の役割を担ったか?

こうして洗い出したポイントと自分の知識を比べ、正誤を判定していきます。

ここでは知識が重要で、知っていれば解ける知らなければ解けないことになります。

誤りになりそうなポイントを洗い出すコツは問題演習を重ねながら身につけていきましょう。

問題文などからヒントを探す

続いて2つ目のコツは「問題文などからヒントを探す」です。

最近の入試改革の特徴でもありますが、知識偏重の入試から読解力重視の入試に変化しつつあります。

その傾向もあり、問題文や資料をよく読めばヒントが見つかる問題も増えています。

問題文からヒントを見つけ出し、問題で問われていることと自分の知識とを結びつけて解くことができれば、意外と簡単に問題が解けることもあります。

頻出のポイントをおさえる

最後に3つ目のコツは「頻出のポイントをおさえる」ことです。

こちらは解き方のコツというよりも勉強のコツですね。

正誤判定問題では、よく問われるポイントがあります。

例えば、以下の2人は良く反対にされて出題されることがあります。
観勒・・・暦法を伝えた百済の渡来僧。
曇徴・・・墨や紙を伝えた高句麗の渡来僧。

「高句麗の僧、曇徴は渡来僧として暦法を日本に伝えた」などのように文章が作られます。

何度も問題演習を重ねると、このように繰り返し問われるポイントに気付くと思います。

このようなポイントは重点的に復習しましょう。

全体的にまんべんなく覚えるよりも、大事なポイントを重点的に覚えたほうが効率よく学習することができます。

並び替え問題

次は「並び替え問題」について解説していきます。

並べ替え問題は例えば以下のようなものです。

下線部aに関連して、海上交通の動向に関して述べた次の文①~③について、古いものから年代順に正しく並べ替えよ。(2022年度共通テスト 日本史B 第3問 問2を一部改変)

  1. 毛利輝元に従う海上勢力が、大阪(石山)本願寺に兵糧を投入した。
  2. 重源は東大寺再建のため、瀬戸内海を通じて周防国の材木を輸送した。
  3. 平忠盛は海賊鎮圧などの功績を経て、貴族としても活躍していった。

いかがでしょうか、正解できましたか?

並べ替え問題を解くコツは以下の3つです。

並べ替え問題のコツ
  • ざっくりと時代のイメージをつかむ
  • 流れを理解しておく
  • 関連する知識を身につける

ざっくりと時代のイメージを持つ

1つ目のコツは「ざっくりと時代のイメージをつかむ」ことです。

まずは問題文のキーワードから、ざっくりと時代のイメージをつかみましょう。

「毛利輝元」や「大阪(石山)本願寺」って確か「室町時代」or「安土桃山時代」?
「兵糧を投入」とあるので戦争中っぽいので「安土桃山時代」かなぁ

「重源」って何時代の人だったかなぁ…。
少なくとも東大寺の建立よりは後だから、「平安時代」以降かな?

「平氏」が登場するってことは、鎌倉時代に入る前の「平安時代末期頃」だな。
後は選択肢②との順番に悩むなぁ…。

このように正確に時代を推測できれば苦労はありませんが、思考のイメージはこんな感じです。

基本的に並び替え問題はこの解き方しかありません

様々なキーワードから時代を推測できるように、知識の引き出しを増やしておきましょう。

流れを理解しておく

2つ目のコツは「流れを理解しておく」です。

おすすめの勉強法でもお話しましたが、流れを理解することで並び替え問題も解きやすくなります。

Aが起きたからBにつながったということをおさえておけば、少なくともA→Bという順番であることは分かります。

すべての選択肢の前後関係が分からずとも、「A→B」であることと「B→C」であることが分かれば、答えは「A→B→C」と導くことができます。

少し以下の例題で感覚を身に着けておきましょう。

次の文①~③について、古いものから年代順に正しく並べ替えよ。

  1. 日米和親条約が結ばれたことで、下田と函館が開港された。
  2. アメリカ東インド艦隊の軍艦が浦賀沖に来航し、日本に開国を迫った。
  3. 一方的に領事裁判権を認めるなど、日本にとっては不平等となる日米修好通商条約が結ばれた。

実際の大学入試でここまで分かりやすい問題が出るとは思いませんが、感覚をつかむにはちょうど良い難易度だと思います。

ペリーは黒船を率いて浦賀沖に来航し、日本に開国を迫りました。

その結果、日本はアメリカと「日米和親条約」を締結することでついに開国することになります。

その後日本は不平等条約である「日米修好通商条約」をアメリカと結ぶこととなります。

すべての流れが分からずとも「②→①」の順番と「①→③」の流れを理解していれば、正解を導くことができますね。

このように、並び替え問題では各出来事の関係に着目することで解きやすくなることを理解していただけたでしょうか。

関連する知識を身につける

最後のコツは「関連する知識を身につける」です。

こちらは日本史の勉強する際のコツとなります。

並び替え問題を解くにあたって、一つの出来事に対して関連する知識は多ければ多いほど解きやすくなります。

例えば、Aの出来事とBの出来事の順番が分からなくても、Aの後に起きた出来事であるA’とBの前後関係が分かれば、AとBの前後関係も判明するというわけです。

例えばこういう問題

次の選択肢の前後関係を考えてみましょう。

  1. 織田信長が桶狭間の戦いで今川義元を破った。
  2. 羽柴(豊臣)秀吉が山崎の戦いで明智光秀を破った。

なかなか「桶狭間の戦い」と「山崎の戦い」のどちらが先か覚えている人は少ないと思います。

ですが、「本能寺の変」という出来事を間に挟むことで、前後関係を理解することができるのです。

本能寺の変とは、家臣の明智光秀が織田信長を裏切り、殺害した事件です。

①の桶狭間の戦いには「織田信長」が登場しているので、「①→本能寺の変」の順番となります。

また②の山崎の戦いで「明智光秀」は命を落とすので、「本能寺の変→②」の順番であることが分かります。

以上より「①→本能寺の変→②」となるので、答えは「①→②」の順番であると分かりますね。

慣れるまでは難しいかもしれませんが、このように知識を数珠つなぎのように結ぶことで、間接的に前後関係を導くこともできるのです。

そのためにも、知識をインプットする際はしっかり流れを意識し、一つの出来事に対して関連する知識を枝のように結びつけていくように勉強しましょう。

Tips:語呂合わせのご利用は計画的に

並び替え問題も解く際に強力な武器となるのが「語呂合わせ」です。

語呂合わせによって各出来事の年号を正確に覚えておけば、簡単に正解を導き出すことができますよね。

ですが、だからと言って語呂合わせの暗記に時間を使いすぎるのはおすすめできません。

すべての出来事の年号を覚えることは現実的ではありませんし、とても非効率的です。

おすすめの語呂合わせの活用法は、有名な年号だけを覚えて「並び替える時のものさし」にすることです。

例えばAとBの前後関係が分からなくても、Aが1600年の出来事であることを思い出せれば、Bの出来事が1600年より前か後かを考えれば良いのです。

さらにBが1600年より前か後か直接分からなくても、例えばBの出来事が、1500年の出来事であるCよりも前に起きたことであることを思い出せれば、B→Aの順番であることが分かりますね。

このように語呂合わせによって年号を覚えておけば、前後関係を考える際の基準とすることができるのです。

論述問題

最後に「論述問題」について解説します。

論述問題は例えば以下のようなものです。

幕府がキリスト教徒を根絶するために行った政策を70字以内で述べよ。(2020年度九州大学 日本史 文学部 第3問 問7を一部改変)

論述問題は日本史の入試問題としては、幅広い知識が問われる最難関の出題形式と言えるでしょう。

そのため、あまり解答する際の小手先のコツというものがありません。

ここでは論述問題の勉強のコツを3つご紹介します。

論述問題のコツ
  • 基礎知識を固める
  • 解答例を丸暗記する
  • 演習→添削を重ねる

基礎知識を固める

1つ目のコツは「基礎知識を固める」です。

一見すると難しげな日本史の論述問題ですが、問われている内容は教科書にも載っている基礎的なレベルのものばかりです。

論述問題と言えども、まずは教科書を読んで基礎知識を固めることから始めましょう。

教科書を読む際の注意点は、「理由」と「結果」を意識することです。

なぜそうなって、どのようになったのかを考える癖をつけましょう。

また、知識をインプットするだけでなくアウトプットすることも忘れてはいけません。

おすすめの勉強法は、教科書の内容を授業するかのように説明することです。

友達や家族に実際に解説しても良いですし、頭の中だけで説明を組み立てても構いません。

「なぜ」そうなって、「どのように」なったのかをすらすらと説明できるようになるまで、教科書を熟読しましょう。

解答例を丸暗記する

2つ目のコツは「解答例を丸暗記する」です。

日本史の論述問題を解き慣れている人はあまり多くないでしょう。

そのため、どのような解答をすれば良いのかいまいちピンとこない人もいると思います。

そこでおすすめの勉強法として、まずは解答例を丸暗記しましょう。

どういった解答をすれば良いのか理解することで、次に自分で解答を作成する際の指針になります。

暗記した解答例を骨格とし、そこにインプットした基礎知識を埋め込むことで解答を作成していくイメージですね。

日本史の論述問題で何を書けば良いのか分からないという人は、まずは解答例を丸暗記し解答の型を身につけましょう。

演習→添削を重ねる

最後のコツは「演習→添削を重ねる」です。

ある程度自分で解答が作れるようになれば、後は演習あるのみです。

その際はできるなら、日本史の先生に添削をしてもらうようにしましょう。

自分の解答の改善点を指摘してもらうことで、効率的に良い回答を作成できるようになります。

また、アウトプットを重ねることで知識を定着させることにもつながります。

日本史の論述問題は対策が難しく、初めは手も足も出ないかもしれません。

ですが、コツコツと努力を重ねることで必ず力がついていきます

諦めずに地道な努力を続けていきましょう。

日本史のNG勉強法

ここからは少し目線を変えて、大学入試を突破するためにはおすすめできないNG勉強法を解説していきます。

インプット重視の勉強

1つ目のNG勉強法は「インプット重視の勉強」です。

おすすめの勉強法でもお伝えしましたが、日本史の受験対策の基本は「アウトプット中心の勉強」です。

日本史って暗記科目でしょ?

そのような誤解から、ただ知識を詰め込むような学習をしている学生さんをたまに見かけます。

ここまで読んでいただいた皆さんはお気づきと思いますが、そのようなインプット重視の勉強では大学受験に太刀打ちできません

一問一答などで知識を詰め込んでも、入試の点数はなかなか上がりません。

教科書を3周程度読み、インプットをある程度終えた後は、早めにアウトプット重視の勉強に切り替えましょう。

志望校の出題傾向を無視した勉強

2つ目のNG勉強法は「志望校の出題傾向を無視した勉強」です。

当然、あらゆる入試問題に対応できるように勉強しておくことが理想ですが、そうは言ってもそこまで日本史の受験対策に時間を割くことは難しいですよね。

そこで志望校の出題傾向に沿った対策をすることで、効率良く対策する必要があります。

これは日本史に限ったことではなく、大学受験全般において志望校の出題傾向は必ず確認するようにしましょう。

特に確認しておきたいポイントは以下の3つです。

事前に確認すべきポイント
  • 出題形式
    →記述式はあるか、よく出る出題形式は何かなど
  • 出題テーマ
    →どの時代から出題されるか、文化史は出るかなど
  • 必要知識レベル
    →出題される単語等はどのレベルか

出題形式は大学によってはかなり違いがあるポイントです。

特に国公立大学を受験する人は、記述問題が出題されるか確認しましょう。

記述問題は一朝一夕で解けないので、早くから対策を行いましょう。

また、大学によっては出題されるテーマにも特徴が現れることがあります。

どの時代がよく出題されるのか文化史やテーマ史は出題されるのかなどは注目ポイントです。

もう一つ確認しておきたいのが、入試問題を解くのに必要な知識レベルです。

日本史はアウトプットが大事とお伝えしましたが、インプットが不要というわけではありません。

特に難関私大では教科書にも載らないようなレベルの知識を問われることもあり、インプット勉強にも多少の時間をかける必要があります。

自分の志望校に合わせたレベルの知識を勉強することで、無駄なインプットに勉強時間を割くことがなくなります。

学校の授業に合わせた勉強

3つ目のNG勉強法は「学校の授業に合わせた勉強」です。

これは少し意外に思われる方もいるかもしれませんね。

ですが、学校の授業の進度に合わせて受験対策を進めていては、十分な勉強時間を確保できません。

学校の授業ではまだ習っていない時代だったとしても、どんどん先に対策を進めていきましょう

理想は夏休みの時点で教科書の通読を3周終わらせ、問題演習などアウトプット勉強を開始している状態です。

とは言え、なかなか独学で勉強を進めるのは難しいと思います。

そんな方は、以下でご紹介する参考書を活用してみてはいかがでしょうか。

ベストプランでは無料相談も受け付けているので、受験対策に悩んでいる方はこちらも活用してみてください。

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日本史のおすすめ参考書

ここからは大学入試対策におすすめの参考書をご紹介します。

詳説日本史

ページ数454ページ
出版日2017/1/1
レベル基礎~難関
こんな人におすすめ日本史を学ぶすべての人

詳説日本史」は日本史の教科書としては王道の教科書です。

いわゆる「山川の教科書」です。

学校で使っている人も多いのではないでしょうか。

資料や美術品も写真付きで掲載されており、これ一冊で日本史の学習が完結するといっても過言ではありません。

強いて言えば、表現が少し堅いので読むのが大変に感じるかもしれません。

定期テスト対策から難関大受験まで幅広く活用できる教科書です。

石川晶康 日本史B講義の実況中継

ページ数362ページ(原始~古代)
出版日2015/4/23
レベル標準~発展
こんな人におすすめ・日本史を得意分野にしたい人
・講義形式の参考書が好きな人

日本史参考書の中でも特に有名なのが、この「実況中継シリーズ」です。

時代ごとに、「原始~古代」など全4巻で構成されています。

予備校での講義を基に作られているため、授業を聞いているように読むことができるのが特徴です。

教科書では理解できない部分があった人や、読みやすい参考書を探している人におすすめしたいシリーズです。

金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本

ページ数200ページ
出版日2015/3/19
レベル基礎~標準
こんな人におすすめ・模試で平均点以上を目指したい人
・日本史学習の土台を固めたい人

東進ハイスクールの有名講師である、金谷俊一郎先生による本シリーズ

文化史まで含め、全4巻で構成されています。

タイトルにもある通り、日本史の「なぜ」と「流れ」をつかむことができます。

教科書よりも易しく、かつ丁寧に書かれているため、教科書を読む前の日本史の土台作りにおすすめのシリーズです。

日本史B 一問一答【完全版】2nd edition

ページ数440ページ
出版日2013/7/19
レベル標準~難関
こんな人におすすめ・大学受験で日本史が必要な人
・難関私大の受験を目指す人

一問一答テキストでおすすめなのが、東進ブックスから出版されている「日本史B一問一答【完全版】」です。

山川の一問一答よりも問題数が多く、より大学受験向けの教材となっています。

それぞれの語句は大学入試頻出度で4段階に分かれています。

共通テストレベルから難関私大レベルまで、すべての受験生のみなさんにおすすめです。

金谷俊一郎の決定版日本史

ページ数508ページ
出版日2016/4/12
レベル標準~発展
こんな人におすすめ・頭の中を整理しながら学びたい人
・暗記ではなく理解しながら学習したい人

最後にご紹介するのは「金谷俊一郎の決定版日本史」です。

こちらは「実況中継シリーズ」や「『なぜ』と『流れ』がわかる本シリーズ」よりも「参考書」っぽい一冊となっています。

受験に必要な知識をギュッと詰め込んだイメージです。

「実況中継シリーズ」などで基本を完璧にした後で、辞書の様に使うのがおすすめです。

ぼくは模試の復習として間違えた問題などをこの本で振り返り、マーカーでラインを引いて知識を整理していました。

ただし、索引がないので単語から逆引きできないのが少し不便です。

日本史学習のお供として、幅広く役に立ってくれる一冊です。

まとめ

ここまで日本史の大学受験対策について解説してきました。

最後に本記事の内容をおさらいしておきましょう。

  • 日本史のおすすめ勉強法は「教科書の熟読
  • インプットよりもアウトプットを重視しよう
  • 問題形式ごとに対策を行おう
  • どんどん問題演習を行おう

日本史の受験対策は「暗記が大事」と勘違いされていることも多いです。

この記事を最後まで読んでくださった皆さんは、この誤解が解けたと思います。

ぜひアウトプット重視の勉強で大学受験を乗り切ってください!

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この記事を書いた人

ベストプランのWebメディア運営者。横浜国立大学経済学部を2021年卒業。個別指導塾で4年間指導していました。皆さんのお役に立ちながら、たまにクスっと笑えるような記事を書いていきます。

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