文系の数学対策|勉強法や参考書をレベル別に解説

文系だけど数学が必要で困ってます

数学が苦手なの、なんとかならないの

多くの文系学生にとって、天敵である数学。

共通テストの配点もI・AとII・Bを合わせると『200点』と大きな割合を占めています。

これは国語と英語と同じ配点のため、無視しようにもできない存在だと思います。

しかし数学は、おさえるべきポイントをおさえ、適切な対策を行えばしっかりと点数を伸ばすことのできる科目です。

そこで今回は文系の学生さんに向けて数学対策の方法を詳しくご紹介します。

本記事で分かること
  • 文系の学生が数学を学ぶ意義
  • 文系学生用の数学対策法
  • 文系学生におすすめの使いやすい参考書
執筆者の実績
  • 文系クラスから大学受験し、センター試験数学得点率8割超え
本記事でいちばん伝えたいこと

基礎から着実に積み上げて、徐々にステップアップしよう!

目次

文系の学生が数学を学ぶべき理由

そもそもなぜ文系の学生が数学を学ぶ必要があるのでしょうか。

ここではまず、文系学生が数学を学ぶ意義について理解しておきましょう。

私立文系でも数学が必須になる可能性がある

私立文系はさすがにいらないんじゃないの

このように考えている学生さんも多いのではないでしょうか。

しかし、今後この常識が覆るかもしれません。

実は2021年の春より早稲田大学の政治経済学部が一般入試で数学を必須科目にしました。

配点の詳細は次のようになっています。

試験内容
(合計200点満点)
科目配点
大学入試共通テスト
(100点)
外国語25 点
国語25 点
数学 I・A25 点
選択科目25 点
学部独自試験
(100点)
総合問題100点

引用:早稲田大学 政治経済学部 「2021年度以降の政治経済学部 一般入試について」

早稲田大学が先行して実施をしましたが、今後も数学を入学試験で必須科目にする大学が増えていくことは十分に考えられます。

AIやプログラミングの発達に伴い、数学はこれまで以上に世間から重要視され始めています。

数学のせいで受験失敗した。

こうした悲しい事態に陥る前に、早め早めの準備を進めておきましょう。

文系で数学を得意科目にできれば優位になる

苦手な学生さんが多いということは、ものにしてしまえば武器にもなるということです。

配点が大きく、開きも出やすい科目のため、他の学生さんがとれていないところで点数を獲得できれば、大きく差を広げることができます。

また、私大の文系学部の一般試験は社会で受験するよりも数学で受験する方が点数が取りやすいということもよくあります。

今できていないことが多いということは、それだけ成長幅も見込めます。

文系における数学はチャンスだと捉えて学習を始めましょう。

文系数学の勉強法

数学の力をつけ、着実に点数を上げていくためにはどのような取り組みが必要なのでしょうか。

ここからは実際に数学の勉強の進め方を解説していきます。

まずは教科書理解!

まず初めにやることは、徹底した教科書理解です。

ぼくが教科書の内容を理解するために実際にやっていたことは次の2点です。

・授業前に次に学習する単元の太字部分、公式、例題を確認する
・授業後にノートと合わせて教科書を読み込む

さらっとでOKなので、まずは授業前に教科書を使って次に学習する単元の概要を掴みます。

事前に問題を確認しておくことでその単元のゴールを確認します。

また、授業中はノートをとることに必死でそもそも話をきちんと聞けないということがよくあります。

そのため今度は復習で教科書を読む時間をとり、授業中に理解できなかったところを確認しましょう。

重要なのは教科書に触れる回数をできるだけ増やすことです。

内容の理解は、一度でできるものではなく、反復によって実現できます。

基礎・標準・応用・難関とSTEPに分けて問題演習!

基礎をきちんと理解できていない状態で難しい問題にチャレンジし、挫折する学生さんをよく見かけます。

しかし、問題演習のコツは今の自分に適切な問題集を見極めることにあります。

目の前の問題集を解き、「難しい!」と感じるのであれば、そこから少しレベルを下げた問題から練習しましょう。

具体的なステップとしては次がおすすめです。

STEP
教科書や基礎レベルの参考書を使って基礎的な問題を解く
STEP
定期テストや学校で配布されるプリントで問題演習をする
STEP
模試や共通テストの問題を解き始める
STEP
私大の一般試験や国公立2次試験の問題にチャレンジ

当然のように思えるかもしれませんが、意外に注意して学習できている学生さんは少ないです。

焦らず、一段一段階段をのぼるようなイメージで問題集に取り組んでみましょう。

Tips:問題量の少ない問題集を選ぼう!

モチベーションを維持するためにも、問題集はあえて問題量の少ないものを購入しましょう。「たくさん勉強しなきゃ!」と焦る気持ちもわかりますが、問題量の少ない問題集を繰り返し解く方が結果的には点数UPにつながりやすいです。

数学の本を読み、論理的に理解する

こちらは少し発展的な内容にはなりますが、数学を別角度から理解する方法をご紹介します。

数学の本の中には、問題を解くのではなく文章を読んで数学への理解を深められるものがあります。

数学を学ぶ意義がわかりやすくまとめられていたり、日常生活と数学をひも付けて世の中の謎を解き明かしていたり。

本によってスタイルは様々ですが、読めば数学への興味・関心を高めることができます。

数式や専門用語の羅列では勉強する気になれないという方は、活用してみてはいかがでしょうか。

文系数学の参考書一覧

勉強法がわかっていても、思いのほか時間を要してしまうのが参考書選びです。

ここでは文系学生さんにおすすめの数学の参考書をまとめてご紹介します。

基礎レベル

高校これでわかる数学I+A

ページ数288ページ
出版日2012/3/16
レベル基礎
こんな人におすすめ・読んで内容が理解できる参考書が欲しい人
・色使いが豊富な参考書が好きな人

高校これでわかる数学I+A」は、まずは高校数学の基本的な内容を理解したいという方向けの1冊です。

イラストやカラーも豊富に使われているので、他の堅めな参考書に比べると親しみやすい参考書です。

その章で覚える必要のある公式や用語は「ポイント」としてまとめられており、復習の際にも活用しやすくなっています。

高校の数学I・Aが1冊でしっかりわかる本

ページ数192ページ
出版日2018/9/5
レベル基礎
こんな人におすすめ・数学をゼロから学びたい人
・単語からしっかりと確認したい人

高校の数学I・Aが1冊でしっかりわかる本」では、数学Ⅰ・Aの基礎的な内容を、1冊で網羅的に学習することができます。

単語の説明も基礎の基礎からていねいにされているため、完全な初学者の人でも数学を理解することができます。

他の参考書を使っていて「それが分からないんだよ…」と感じたことがある人は、一度手に取ってみることをおすすめします。

標準レベル

チャート式(青)

ページ数480ページ(I+A・青)、820ページ(II+B・青)
出版日2019/1/24
レベル標準
こんな人におすすめ・普段の勉強から入試対策まで幅広く使える参考書がほしい人
・教科書の問題がある程度解けるようになった人

チャート式(青)」は入試対策の中級レベルの問題を多く取り扱う、老舗の参考書です。

全単元の語句や公式が載っているため、辞書のような使い方をすることもできます。

チャート式は他にも緑、白、黄、赤が出版されています。

数学が苦手な方や基礎から復習したいという方は白や黄のチャート式を購入することをおすすめします。

チョイス新標準問題集

ページ数92ページ(I・A)
出版日2013/9/1
レベル標準
こんな人におすすめ・大学入試の頻出問題を対策したい人
・全単元の総復習ができる薄い問題集が欲しい人

チョイス新標準問題集」は、実際に大学入試で出題された問題を厳選して作られた問題集です。

ひとくくりに大学入試といっても出題される問題の難易度はさまざまです。

チョイス新標準問題集では、そうしたさまざまな大学入試の問題をレベル別に学習することができます。

応用レベル

4STEP

ページ数208ページ(I+A)、222ページ(II+B)
出版日2017/2/1
レベル応用
こんな人におすすめ・数学が比較的得意な人
・基礎は定着していて問題をどんどんどき進めたい人

4STEP」はSTEP A、STEP B、発展問題、演習問題の4つのレベルから構成されている問題集です。

ぼくが学生のときには、4STEPを次のように活用していました。

・通常学習ではSTEP A、STEP Bを繰り返し演習して基礎を徹底的に固める。
・模試や入試対策として発展問題に取り掛かる。
・発展問題も理解できるようになった状態で演習問題に進む。

基礎が固まっていない状態で発展問題に着手しても、理解が追いつかず余計に時間を使ってしまいます。

単元ごとの自分の理解力を把握して、その時点での学力に合わせた使い方をしてみましょう。

文系の数学 実践力向上編

ページ数204ページ
出版日2014/9/1
レベル応用
こんな人におすすめ・解答解説が充実した参考書を探している人
・実際の試験の問題に数多く触れたい人

文系の数学 実践力向上編」では実際の入試で出題されたことのある問題について、解き方が解説されています。

また“解説講義”では問題を解く際の注意点やコツを詳しく説明してくれるため、本書を使えば独学で問題演習を進めることができます。

名前の通り文系数学の学習を行いたい人向けに作られた参考書のため、この記事を読んでくださっている方にはうってつけの1冊です。

難関レベル

厳選!大学入試数学問題集文系142

ページ数127ページ
出版日2014/6/1
レベル難関
こんな人におすすめ・過去問を解き始め、入試対策を本格的に始めようと思っている人
・教科書レベルは完全に理解し、応用問題を探している人

厳選!大学入試数学問題集文系142」は各単元の入試の頻出問題が集められた参考書です。

本格的に入試の過去問を解き始める前に、最低限おさえておくべき問題を把握することができます。

赤本や他の参考書で入試対策を始めてみたものの難しすぎたという人にはおすすめです。

文系数学の良問プラチカ

ページ数48ページ
出版日2014/6/1
レベル難関
こんな人におすすめ・最も難しいレベルの問題にチャレンジしたい人
・東大や京大など難関大合格を目指している人

文系数学の良問プラチカ」は文系数学で最難関レベルの問題が集められた問題集です。

問題のレベルがかなり高く、難関大入試独特の思考力が求められる問題が数多く掲載されています。

そのため、本書には「基礎レベル」「標準レベル」を確実に身につけた上で挑戦することをおすすめします。

問題量は149題と厳選されていて、解答解説も充実しているため、難しい問題でも解き進められる人には使いやすい1冊です。

文系の数学 まとめ

本記事では文系数学に関する考え方や勉強法をまとめてきました。

最後に、今回ご紹介した参考書をまとめます。

  • 高校これでわかる数学I+A
  • 高校の数学I・Aが1冊でしっかりわかる本
  • チャート式
  • チョイス新標準問題集
  • 4STEP
  • 文系の数学 実践力向上編
  • 厳選!大学入試数学問題集文系142
  • 文系数学の良問プラチカ

ちりも積もれば山となりますが、積もらなければただのちりで終わってしまいます。

結果が出るまで報われない時間も続きますがゆっくりでも着実に前進を続けましょう。

振り返ったとき、積み上げてきたものが背中を押してくれるかも知れません。

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この記事を書いた人

ベストプランのWebメディア運営者。立命館大学卒。個別指導塾の講師経験有り。

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